食品安全マネジメントシステム推進室
| 活動報告(平成26年度、平成27年度、平成28年度、平成29年度)|
| 平成30年度活動計画 | HACCP構築関連文書|
平成29年度活動報告
1.文部科学省採択プロジェクト分
(1)前提条件プログラム研修プログラムの開発と実施
HACCPの基盤となる整備しておくべき衛生管理のプログラムのことで、食品衛生の前提と
なる施設、機械、器具、作業者等の管理に関する決まりに特化した研修プログラムを開発し、
平成29年6月に実施しました。。
本学の研修プログラムの特徴は以下の通りです。
①HACCPプラン、前提条件プログラムの重要性や科学的な根拠を得る方法を紹介する。
②その方法に基づいて、受講者が持参した温度計等を用いて校正を行う実習や器具・
手洗いの洗浄効果確認等の実習を行う。
(温度計校正の実習の様子)
(2)安全を確保する商品開発手順研修プログラムの開発と実施
企業規模に関係なく、「食品は、開発段階から安全な素材と資材を吟味して試作し、HACCP
を導入した工場で生産することが食品安全の上で重要であること」を理解してもらうために
研修プログラムを開発し、平成29年7月に実施しました。
本学の研修プログラムの特徴は以下の通りです。
①安全な食品の開発手順を解説する。
②畜大牛乳アイスクリームを例に表示方法や賞味期限の設定などの演習を行う。
(渡辺特任教授による講義と畜大牛乳アイスクリームを例にグループ演習の様子)
(3)HACCP構築専門家育成研修プログラムの実施
平成29年8月28、29、30日に十勝管内企業から15名が参加してHACCP構築専門家
育成研修を実施しました。
(HACCPの基礎講習とFSSC22000認証工場での危害抽出実習の様子)
(4)ISO22000内部監査員研修の実施
平成29年10月5、6、10日に十勝管内企業から2名が参加してISO22000内部監査員
研修を実施しました。
(と畜解体施設でISO22000内部監査チームのメンバーとしての研修の様子)
2.大学院生の展開
(1)HACCPシステム構築研修(8日間)
19名の大学院前期学生に対し以下のHACCP関連教育を実施しました。
実施年度 | 内容 | 実施日 |
---|---|---|
平成29年度 (選択科目) |
1.食品有害生物の基本、殺菌方法の理解 | 9月20日(水) |
2.食品表示法の理解 | 9月21日(木) | |
3.食品衛生基本法、食品衛生法の理解 4.食品衛生法施行条例(都道府県条例)の理解 5.食品等事業者が実施すべき管理運営基準に関する指針の 理解 6.大量調理施設衛生管理マニュアルの理解 |
3月1日(木) | 7.設備・機械の保守管理計画立案、運用管理、記録作成 方法の理解 8.保守管理技能実習 工具の管理・使い方、取り外し部品の管理方法等 |
9月23日(金) | 1.Codex食品衛生の一般原則の理解 2.Codex食品衛生の一般原則の付属文書「ハザード分析 必須管理点(HACCP)システム及びその適用のためのガイド ラインの理解(7原則12手順)」 |
9月25日(月) | 3.手順1~6:危害分析に必要な事前情報の収集及び製品 説明書、フローダイヤグラム、施設図面等の作成 4.HACCP原則1:「危害要因分析」 5.HACCP原則2:「Critical Control Points(必須管理点)」 の決定及び妥当性の検証 6.HACCP原則3~5:許容限界、モニタリング、是正措置方法 の決定及び妥当性の検証 |
9月26日(火) |
7.HACCP原則6~7:検証、記録方法の決定及び妥当性の 検証 8.演習成果発表:構築されたHACCPシステムの総合評価 9.理解度確認テスト及び修了証書授与 |
9月27日(水) 9月28日(木) |
|
(2)HACCP特訓コースの開設
HACCPシステム関連教育を終了した大学院生に対し、4時間/月で「HACCP特訓コース」
を開設しました。このコースではHACCPシステム構築の復習を行いました。
3.食品安全に係る研修等の開催
(1)4月28日 士幌町農業協同組合主催の「しほろデーリーセミナー」でISO22000と
農場HACCP、J-GAPの差異について講演しました。
(2)9月14日 地域連携推進センターマルチルームでJICA主催の「食品衛生講習」を
東南アジア地域研修生に行いました。
(3)11月15日 帯広厚生病院で「食の安全」に関する講話を行いました。
(4)12月19日 地域連携推進センターマルチルームでJICA 主催のHACCP研修を
ジョージア国、グルジア研修生向けに行いました。
(5)1月24日 十勝農業協同組合連合会でGAP、HACCPの講演を行いました。
(6)3月9日 地域連携推進センターでJICA主催のHACCP関連の研修をキューバ、ガーナ、
セネガル、マレーシア他研修生に行いました。
4.地域の食品企業に対するHACCPシステム構築・運用管理の支援
十勝地区の食品加工・製造企業で北海道HACCP認証取得やHACCPシステムの構築を
目指す6企業1団体に対して支援を行いました。
5.その他の食品安全に係る活動
(1)5月17日、高大連携事業の一環として、帯広農業高等学校の3年生の生徒約40名に
対し、HACCPに関する授業を行いました。同校の教員の方々と連携しながら、認証取得の
支援を行い、12月12日に「農高牛乳」はHACCP認証取得しました。
(十勝毎日新聞社掲載記事より)
(2)十勝毎日新聞社による「食の安全・安心」農業座談会に渡辺特任教授が出席しました。
(十勝毎日新聞社掲載記事より)